活動予算書とは、その年に行う活動によって得る利益と必要になるであろう経費を計算して、一年後までの予算を立てるものです。
事業計画書には、その事業に必要な経費を記述する必要がありますが、その事業によって得られる収益は記載されていません。
どのくらいの収益が得られるのかは、この活動予算書に記載しましょう。
例えば、手話を教えるNPO法人があったとします。
会場は近所の市民センターで、開催頻度は週に一回合計50回とします。
毎回の授業で配布資料があり、コピー代がひとりあたり50円かかります。
市民センターの会議室を借りるのに、200円かかります。
生徒は10人とします。一回250円の受講料をもらうことにします。
このような状況で、活動予算書を作ろうとすると、以下のような記載になるでしょう。
経常収益の 4 事業収益 の事業名に対応する欄に・・・
10人×250円×50週=125000円
125000円と記載します。
一方、経常経費の 1 事業費 (2)その他経費の欄に・・・
貸会議室代 10000円 (200円×50回)
コピー代 25000円 (50円×10人×50回)
このような記載をすると考えられます。
各事業に対して同様の計算を繰り返し、事業費と管理費、計上外収益、費用を全て計上すると、最後に次期繰越正味財産額が残ります。
この最後の額が赤字であることは避けるべきです。
NPO法人とは言え、事業を継続するには利益を上げる必要があります。
活動予算書は2年分作成する必要がありますが、せめて2年目の次期繰越正味財産額は黒字にしておきたいところです。
NPOって儲けたらダメなんじゃないの?という方は、こちらをご覧ください。 「NPO法人は儲けたらいけないの?」
関連ページ
- 社員を集める
- NPO法人の設立には同志が10名必要です。ある意味一番苦労するところなのかもしれません。
- 設立趣旨書を作成する
- どうしてこのNPO法人が必要なのかを市民にアピールしましょう。
- 定款を作る
- 定款はいわばNPO法人の憲法です。慎重に作成しましょう。
- 事業計画書を作る
- 法人ができた暁には、このようなことをしたい!といった青写真を計画書に落とし込みます。
- 設立総会を行う
- いよいよ設立間近。各員の意思を確認します。
- 提出する書類一覧
- NPO法人の設立認証に必要な書類をここでリストアップ。
- 所轄庁に申請書を提出
- 大変な苦労をして作り上げた申請書類を提出します。あとは果報を寝て待ちます・・・
- 設立登記
- ついに認証されました!いざ登記!
- その後
- 法人住民税関連の手続きなど、意外とその後の手続は多いです、気を緩めないでくださいね。
- NPO法人の会計処理
- 長い設立手続きを終えれば、晴れてNPO法人として活動を始めることができます。しかし、事業には会計処理がつきものです。一年後に計算書類を作れず呆然としてしまうことがないよう、最低限の準備はしておきましょう。
- 事業費と管理費
- 活動計算書の雛形に書かれている「事業費」と「管理費」という区分ですが、どういう違いがあるのでしょうか。